【必見】難しい!英語の論文を理解するための簡単な方法(生物系は裏技あり)
「受験で英語を勉強したはずなのに、論文が全く読めない!」という悩みは誰もが通る道です。
論文が難しいという壁にぶつかる理由の一つは、これまで勉強してきた内容と論文の中身がかけ離れているからです。
逆に言うとコツをつかめば誰でもすらすらと読むことができます。
今回は裏技を交えながら、英語論文の読み方について紐解いていきます。
英語の論文を読むことは難しい
「先生から渡された論文を読んで、研究について学びたいのに、全然わからない!」
こんな悩みを抱えている人はかなり多いのではないでしょうか。
その割にどうやって読めばいいのか教えてくれないですよね?
僕は論文を一本読み切るのに、最初の頃は20時間くらいかけてました。1ページ大体2時間です。
もちろんこの時間をかけて読んでもきちんと理解できていたのかと聞かれるとそうでもないです。
英語が得意でも読めるとは限らない
今思うと「すごい頑張ったなぁ」と他人事のように思いますが、その当時は死ぬほど萎えてました。
なぜなら、自分の英語力には自信があったからです。(センター試験では190点くらい)
それなのになぜ英語が読めないのだろうかと疑問に思いながら、淡々と耐え忍んですごしていました。結局読み方が分からなくても読むしかないからです。
ただ、あの時は暗闇の中を歩いているような感覚でした。
先生は読んでいればそのうち慣れると言っていましたが、僕としては「逆に慣れなかったら困るわ」と心の中で突っ込んでいました。
「具体的にはどれくらいでスラスラ読めるようになるの?」と皆さんも思っているでしょう。
それではその気になる答えを開示したいと思います。
個人差はありますが、僕の経験では5~7本目あたりで突然ブーストがかかりました。
「え?そんな時間ないし早く読めるようにならないと困るんですけど。」
大丈夫です。ここからがこのブログの本編です。
今回は手っ取り早く論文の内容を把握する方法と、効率的な学習法を後半でお伝えします。
論文が読めない理由
- そもそも内容が難しい
- 外国人は文章長くしがちなので複雑
- 英文法を忘れてしまっている
①、②は皆さんも理解していると思います。このブログを読んだ特典として持って帰ってもらいたいことは③です。これは最後の章でお伝えします。
まずは裏技(生物系)について見ていきましょう。
時短で理解する裏技
道のりが険しいなら、登ることを延期しよう
この長い道のりを見て、「よし日が暮れないうちに歩こう。」という提案はしないと思います。
思ってもしないでください。遭難して瀕死状態になります。出来なそうなときは無理やりでも別の方法を探すしかないです。
特に、授業や研究で忙しくて、文献発表に間に合わないというとき
もちろん、きちんと読むことが一番大切なのは言うまでもありません。
問題なのは、期限が設定されていることです。
もう時間が無いというときや、読んだのに全然頭で理解できなかったときに、裏技発動です。
まずは論文の構成を理解
雑誌によって違いますが、大きく分けると
1.要約 2.イントロダクション 3.方法 4.本文 5.ディスカッション
の5部構成だと思います。
1.要約
まず論文の最初にはその論文で何をしたのかというまとめが存在します。実際にどんなことをやって、こんなことが分かりましたという話です。
それならば、まとまっているここを重点的に読めばいいじゃないの?という話になるわけですが、そういうことにならないのが現実の厳しいところです。
その理由は、要約は少ない字数に収める必要があるからです。
一文ずつがとても長く読むことが難しい割に、得られる情報は雀の涙です。
要約はその分野に精通している人達であれば、簡単に内容が得られるため、論文の仕分けに利用できますが、まずは放置です。
研究室に配属されて僅かの人間にそんな超人技はこなせないので気にしなくて大丈夫です。
2.イントロダクション
イントロダクションはその研究を行った背景が書かれています。
- これまでの問題としてどんなことがあったのか
- その問題を踏まえてどんな研究を行ったのか
この部分は特に知識があまりない初心者にとっては必須の内容です。
慣れてくれば飛ばし読みをしてもよいですが、最初は丁寧に読み進めていきましょう。
3.方法
方法には、実際にどんな作業をして結果を導いたのかが詳しく書かれています。
具体的にはどんな細胞やキットを使ったのかといったことです。
図を読んでいてどうやったのだろうということが疑問に思うこともありますが、最初の方は飛ばしても構わないと思います。
どうしても必要な時だけ読みましょう。
4.本文(裏技アリ)
ここがお城の本丸です。論文の中心の内容であり、他と比べてかなり量が多いのが特徴です。
ここをどれだけ理解できるかで、その論文を理解できるかが決まります。
重要なのに時間が一番かかる。
困ったときの裏技として伝授するのは、
「図の説明文のたった3~5行の文章に集中して読む」
もちろんこの情報量では不十分であることは間違いないですが、まずはこれを意識してください。
裏技の手順
説明文の最初に太文字の文章があることを確認してください。この文章は筆者が何故この実験をしたか、もしくはこの実験から分かることを伝えています。
これを意識して、それ以降の文章を読んでください。
次に図ごとに文章があると思います。それを図と照らし合わせてどんなことが分かるかを考えてください。
全然分からないときは、本文の内容も少し確認してください。
(Fig3 A)というように文章の語尾にあるので、そこから少し戻って読めば理解できると思います。
これで終了です。
ここから時間の許す限り、本文を読むことに全力を注ぎましょう。
なぜ、この方法が時短技になるのか?
図の内容が論文のすべてと言っても過言ではありません。
これまでの長い文章すべては、結果の図を伝えるための修飾部分です。
つまり、ここを先に読んでおくことで、修飾部分の内容が頭の中に格段に速いスピードで入ってくるという仕組みなのです。
5.ディスカッション
ここでは、まとめや筆者の考えが書いてあります。
結果において予想とは違った点の解釈や今後の展望などです。
図を読んでみてよくわからないときはこのパートに目を通してみても良いと思います。
大急ぎで読む手順のまとめ(重要)
イントロダクション→図の説明→本文(要約、ディスカッションはスキップ)
裏技は諸刃の剣→真の極意は最短英語学習
真の極意とは
裏技を理解していただいたところで、最後の重要なパートに移ります。
最大の疑問
→「ずるをしないで普通に論文が読めるようになるためには、どんなことをすればいいの?」
これを握るカギが文法学習です。
そんなことかと思った皆さん、待ってください!なんでいきなり塾の先生のようなことを言うのか詳しく説明します。
長い文章を読んでいると、文章の最初の方で何を言っていたのか忘れ、再び同じ文章を読むという作業を繰り返した経験は無いですか?
そうなる理由が文法の知識不足であると僕は考えています。
なぜ文法を勉強し直す必要があるのか?
僕の体験談ですが、論文が読めなくて困っていた最初の頃たくさんの文章を読めばそのうち慣れて早く読めるようになると考えていました。
そのため、ただひたすら文章を読む修行をしていましたが、一向に速度は上がらず、論文の内容に対する疑問だけが増えてく日々でした。
しかし、英語の勉強をしようという気にはなりませんでした。
なぜなら、「大学受験の時にたくさん勉強したし、今もTOEICの勉強しているから必要ない」と思っていたからです。
その勉強法をやめたのは3本ほど読み終わったころでした。
複雑な文章や苦手な文法表現が、自分が読むことのできていない部分であるということに気が付いたからです。
今思うと、英語はできるという自信のせいで、きちんと現実に向き合えていなかったのだと思います。
その冬から、TOEICの単語だけでなく、新しく文法についても学びました。
そして春ごろに急に読む速度が伸びたというわけです。
目安で言うと、これまで2週間以上かけて読んでいたものを、空き時間を使って2~3日ほどで理解できるようになった感じです。
先生方はもっと速度が速い人がたくさんいますが、僕にとってこれはめちゃくちゃ大きな成果でした。
このブログでもっとも伝えたいことは
「英語の勉強のし過ぎというのは無い!」
ということです。
もう一度勉強を始めてみましょう!
文法の勉強方法は簡単です。
家にある高校で使っていた文法書をそのまま使ってください。
初めから目を通すと受験期に覚えたはずの知識が恐ろしいほど抜け出していることに気が付くはずです。
自分の使っていた文法書が微妙だという方はこちらをおすすめするので、良かったらみてみてください。
おすすめの文法書
おすすめの単語帳
単語が苦手な方は、専門用語を覚える前に基本的な単語は覚えてください。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は、論文を読む手順に加えて裏技を紹介しました。
文法の知識を蓄えるという簡単な答えは意外だったでしょうか?英語能力は自分が思うほど高くないってことですね。文法書が家に無いのなら、ケチらずに買ってください。
千円ちょっとで論文が読めるようになるので、投資した額は一瞬で元が取れます。
みなさんが論文を楽しく読めるようになることを、心から願っております。